年金事務所とマイナンバー

年金事務所で、被後見人の方の年金の通知などを、後見人である私の事務所に送付してもらう届出をしてきました。

年金事務所はさすがに慣れているのか、成年後見人というワードにも動じることなく、スムーズに手続きを進めていただけました。

また、年金手帳や年金証書も紛失しているのですが、これらは特になくても手続き上で困ることはないとのこと。

 

「年金受給者死亡届」は出す必要があるのか?

 

ご本人が入院中で、今後のことを考えておかないといけないことから、亡くなったあとの年金に関する手続きについてもお聞きしました。

事前に調べたところでは、ご本人が亡くなった後14日以内に提出する義務のある「年金受給者死亡届」は、マイナンバー管理されていれば出す必要がない、とのこと。
役所で死亡届が受理されれば、あちこちに死亡した事実を伝えなくても情報がわかるからですね。

窓口で伺ったところ、「一応そうはなっているのですが、役所の方からは1か月に1回しか亡くなった方の情報は来ないので、タイムラグが生じるおそれがありまして…。死亡届は出していただくことでお願いします。」

 

マイナンバー…

なんだか仕組みがわかりません。

オンラインで共有できるので、すぐ情報が取れるのではないでしょうか??

役所から情報をもらうって…。

年金の分野ですらこれなので、マイナンバーカードの利便性を私たち国民が享受できるのはまだまだ先のことなのかな、と思う出来事でした。

 

郵送、オンライン、事前予約の世界

 

ちなみに年金事務所は基本予約が必要なのですが、とても混んでいて、予約が取れたのは10日後でした。

今回の送付先変更の手続きは郵送でも可能だったのですが、郵送の場合は成年後見人の資格を証する書類の原本を要求されたので、たった1枚しかない原本を提出するのが心もとなかったので、対面での手続きを予約しました。
年金事務所まで往復1時間、手続き自体は10分で終わりました。

 

スマホやパソコンを使えない高齢者の方はどうしても対面を希望せざるを得ないので、時間もかかるし待たされたりと、なかなか不利益だろうなあと感じました。コロナ禍もあって、今ではほとんどの手続きが郵送やオンライン、そして要予約。
人口も減っていてマンパワーも足りないので当然のことなのですが、それについていけない方は確実にいらっしゃるわけで、その方々のサポートというのはますます大事になってくると感じています。

 

不利益をなるべく受けないようにサポートするというのは、後見業務で一番大事なことでもありますので、自分なりにできることを常々考えていきたいと改めて実感した出来事でした。

 

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