遺言の検索&郵送での謄本交付請求

公正証書遺言の検索照会

 

この度業務で、公正証書遺言の検索照会と郵送での公正証書遺言謄本交付請求を初めてさせてもらいました。

「公正証書遺言の検索照会」とは、作成した公正証書遺言がどこの公証役場に保管されているか、作成日、証書番号をどこの公証役場からでも調べることができる制度です。

相続人が、被相続人が遺した遺言がないかを検索する場合、代理人によってもできますが、本人の存命中は代理人に委任することはできず、本人の請求でしか検索することはできません。

 

今回は、遠くの公証役場で作成した遺言公正証書の謄本を依頼者様が無くしてしまい、証書番号もわからないとのことだったので、最寄りの山形公証役場に予約の上ご本人と出向き、検索照会をお願いいたしました。

検索照会に必要な書類は特になく、ご本人の顔写真付きの証明書のみで照会することができます。

ものの5分程度で照会され、「遺言検索照会結果通知書」を受取りました。
費用は無料です。

 

公正証書遺言謄本の郵送での交付請求

 

その「遺言検索照会結果通知書」をもとに、次は保管されている公証役場に郵送で公正証書謄本の交付請求を行います。

郵送での公正証書謄本交付請求は2019年から始まったということで、それまでは遠くても直接出向くか、現地の司法書士等に受け取り・郵送を依頼する、という方法が取られていたようです。

また、新しいやり方だからか、郵送請求の方法については日本公証人連合会のホームページにも具体的な記載がなく、必要書類等も全く調べようがありませんでしたので、当該公証役場に連絡し必要書類を聞いたところ、下記の回答でした。

 

【必要書類】

  1. 正謄本請求書
  2. 申立人の本人確認資料
    遺言者本人の印鑑証明書(発行3ヶ月以内のもの)
  3. 返信先を記載したレターパックプラス又は書留用郵便切手を貼付した返送用封筒
    ※代理人による申請の場合は次の書類も同封
  4. 委任状(申立人の署名捺印(実印)したもの)
  5. 代理人の本人確認資料代理人の印鑑証明書(発行3ヶ月以内のもの)及び資格証明書
    代理人が法人の場合は、代表者を証する登記事項証明書又は代表者事項証明書
    及び法人の印鑑証明書(発行3ヶ月以内のもの)

 

手数料金額は謄本の枚数になりますので、役場に書類が届き次第確認してご連絡いただけるとのことでした。

ポストインして2日後には公証役場から連絡があり、謄本は4枚で交付手数料は1,000円ということでしたので、振込をして翌日に依頼者さまの手元に届きました。

 

謄本の交付請求は代理人でもできる

 

今回初めて郵送での公正証書謄本の請求をしてみて、ご本人が存命中でも手続きを代理人に委任することができることに驚きました。遺言の検索は本人に限るのですが…

以前は存命中は本人しか請求できず、さらに正謄本請求書を公証役場で署名認証してもらわなくてはならなかったようです。

遺言は他人は関係のないごく個人的な行為ですから、そのぐらいは当然かと思っていましたので、今回意外と簡単な手続きで交付していただけて少々拍子抜けしたというのが実感です。

 

 

 

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